糖質オフダイエット(炭水化物抜きダイエット)を実践したことがある人は多いと思います。
主食である穀類(米、パン、麺類など)を極力食べないようにするこのダイエット法は、すぐに効果が出やすいことや、やり方が簡単であることなどで人気となっていますが、一方で「便秘になった」「便の状態が悪くなった」というトラブルも少なくないようです。
便秘や便の状態が良くないということは、腸内環境が悪化しているサインです。
腸は全身の健康状態を左右する重要な器官ですから、便秘による肌荒れなどという程度の話ではなく、疾患の原因や体質にまで悪影響を及ぼします。
今回は、ダイエット中に便秘になる理由と対処法を紹介します。
便秘になる理由

・栄養のバランスが悪い
ダイエットをすると便秘になる女性は多いです。
通常なら、栄養バランスよく三食しっかり食べて、そのあとに排便するのが人間の習慣です。
しかし、ダイエットで水分摂取量が減ったり、便を出すために大切な炭水化物などをとらなかったりすることで、お通じが悪くなることがあります。
ちなみに、比較的男性よりも女性のほうが便秘になりやすいです。
女性は骨盤が広く腸が長いため、男性よりも腸に便がたまりやすいのです。
また男性と比べて、便を押し出すときに必要な腹筋などの筋肉が少ないのも、女性が便秘になりやすい理由のひとつです。
・極端なダイエット方法
以下のダイエットが便秘になりやすいので、要注意です。
①過度な食事制限(例:絶食ダイエット)
②特定のものを食べないダイエット(例:炭水化物抜きダイエット)
③特定のものだけを食べるダイエット(例:りんごだけを食べるダイエット)
食生活のバランスが極端に偏ることで、便秘になりやすいです。
一時的に体重は減るかもしれませんが、基礎代謝が下がってしまい、結果的に太りやすい体質になってリバウンドを引き起こすこともあります。
ダイエット中でも、栄養バランスのいい食生活を心がけることが大事です。
対処方法

①朝起きたとき
朝起きたらコップ1杯の水を飲みましょう。
たったこれだけなんです!!
コップ1杯の水を飲むだけで、腸が刺激されて活発化されます。
便秘の原因のひとつ「水分不足」も解消できるのでおすすめです!
その次にすることは、朝食をしっかり食べることです。
朝食はどんなに忙しくても、お味噌汁など野菜たっぷりの温かい汁物を飲んでください。
②食物繊維と発酵食品を摂る
腸には100兆個以上の菌が存在すると言われています。
その種類は善玉菌が2割、悪玉菌が1割、優勢な方を応援する日和見菌が7割。
この日和見菌を味方につけることが、腸内環境を整えるために必要なのです。
そしてそのカギになるのが「発酵食品」と「食物繊維」です。
発酵食品とは、味噌、キムチ、漬物、納豆、ヨーグルト、チーズなどがあります。
食物繊維が多く含まれる食品は、アーモンド、ごぼう、アボカド、ひじきなどになります。
食物繊維はできるだけ毎食摂ることを心がけてくださいね。
③インナーマッスルを鍛える
運動不足によって腹筋が衰えると、便を出すための力も低下してしまいます。
単に食事制限をするだけのダイエットではやせても筋力が低下しやすいため、積極的に体を動かすようにしましょう。
ハードな運動は必要なく、便をスムーズに出すために必要な、骨盤内にある腸腰筋(ちょうようきん)のようなインナーマッスルを鍛える運動がおすすめです。
腸腰筋を鍛える運動は、次のように簡単なものです。
・椅子に座り、足を交互に上げて10秒キープする
・立った状態で太ももを片足ずつ上げる
仕事や家事の合間やウォーキングの際に、意識してこの動作を取り入れてみてくださいね。
④湯船に浸かる
シャワーではなく、ゆっくりお湯に浸かって体を深部から温めるのも大切なんです。
入浴は、質の良い睡眠やリラックス効果だけでなく、腸の働きを整える効果も期待できるといわれています。
⑤睡眠不足を解消
私たちの体は、副交感神経の働きにより、寝ているあいだに内臓が活性化するようになっています。
腸は睡眠中に、活発に動いているのです。逆に寝不足で交感神経が高まると腸の活動は弱まり、便秘を引き起こしてしまいます。
そのため、ダイエット中は睡眠不足に陥ったりストレスを溜め込んだりして、交感神経を優位にさせてしまうことのないように生活することも大切です。
⑥排便の習慣をつける
トイレに行きたいと思ったときに、つい便意を我慢してしまう…という方もいるのではないでしょうか。
便を出そうと思ったときに腸の反応を無視する癖をつけてしまうと、腸の感度が低下してしまうのです。
トイレに行けないタイミングで便意をもよおして我慢…ということにならないためにも、朝は早めに起きて自宅で排便を済ませる習慣をつけるといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はダイエット中に便秘になる理由と対処法を紹介しました。
排便の頻度が減少すれば、体重が増えたように感じてしまうけど、実際にそんなことはないんです。
お腹の膨満感や不快感に加えて、排便頻度が減った場合は、実際よりもかなり太ったように思えてしまうものなので気を付けましょう!
それでは、健康に気を付けてダイエットをしていきましょう!
