昔は、ちょっと食べ過ぎても次の日にはお腹はぺったんこだったのに・・・そんな思いをしている人はどれくらいいるでしょうか。
他の部位はすっきりしてきたのに、下腹部だけ痩せにくいという受け入れ難い現実。
でも、諦めるのはまだ早いですよ。
原因を知って、すっきりしたお腹周りを目指しましょう。
苦しくなるような食事制限や筋トレではなく、自分に合ったものを探しましょう。
ポッコリお腹の原因
そもそも、なぜ下腹部には脂肪がつきやすいのでしょうか。
脂肪は、私たち人間には欠かせない物質です。
腹部には、大切な臓器があります。
特に女性は、妊娠や出産の影響も受けるので男性に比べて皮下脂肪がつきやすいのです。
お腹周りを衝撃から守るためにも、脂肪がお腹周りを選ぶのは当然なのです。
ただし、脂肪がつきすぎる状態は健康ではありません。
他にどんな要因があるのか探ってみましょう。
①筋肉の衰え
いわゆるインナーマッスルが弱い状態です。お腹周りには骨がありません。
筋肉によって内臓が支えられているのですが、普段から座りっぱなしで運動習慣がなかったり、年齢とともに筋力が低下すると、内臓の位置が下がり下腹部がポッコリと出たように見えます。
これは、姿勢の悪さも影響しています。
特に、猫背の人は骨盤が後傾している上にお腹周りの筋肉が緩みっぱなしで、内臓の定位置も下がりやすくなっています。
②便秘
過度なダイエットで食べる量が極端に少なかったり、栄養素が足りていないと腸の動きは鈍ってしまい、本来外に出ていくべきものが溜まっていきます。
お腹が張ってきたというような初期段階であれば改善できるかもしれませんが、放置すると下腹部の膨らみは大きくなるでしょう。
すると、腸内に悪玉菌が増加し肝臓にも影響が及ぼされ、ダイエットには欠かせない代謝機能を低下させる恐れがあります。
また、むくみや血行不良、食欲不振、肌荒れにも繋がるので、毎日一回は便が出るように整えたいものです。
③骨盤の状態
現代の生活では、歩くことが少なくなりデスクワークや車移動が増えています。
骨盤は体の中心に位置し、上半身と下半身を繋ぐ要です。
本来は、直立して歩くために骨盤と背骨が存在するのですが、この目的が果たされていないため歪んでいる人が多くなっています。
この歪みが、姿勢の悪さをもたらし、内臓の機能を低下させたり内臓の位置を下げるのです。
また、女性の骨盤は男性に比べて底が丸くカーブを描いたような形をしています。
妊娠した後の子宮を支え、出産の際に赤ちゃんが出やすくするためです。
これに伴い、生理周期や妊娠出産に要する周期で骨盤は開いたり閉じたりしていきます。
目的に沿って骨盤が動くということは、歪みやすいということでもあります。
どうやって解消する?

食事編
食事のリズムを整える
起きる時間が毎日違う人は、それだけで朝ごはんを脱いたり、その分お昼にどか食いをするケースが多いです。
逆に、しっかり起きていても1日1食では、生きて行く上で必要な栄養素が十分に摂れるとは言えません。
私たちの体温は食事からも得ています。
体重に囚われすぎずに、食事を楽しんだ上で体内から燃やしていくことを考えましょう。
また、食事回数が少ないと腸が刺激される回数も少なく便秘にも繋がります。
10分で急いで食べるのではなく、最低でも20分は時間をかけて、1日3回の食事を意識してみましょう。
腸内を整える
私たちが食べたものは、ほとんどが小腸で消化・吸収されます。
ただ、ジャンクフードや野菜不足、肉や魚だけの食事では腸内環境は悪くなる一方です。
そこで鍵を握るのが、食物繊維です。
食べ物の中に含まれる消化されない成分のことをいいます。
腸内細菌の餌となって腸内環境を整える不溶性食物繊維と、乳酸菌やビフィズス菌を増やし腸内環境を整える他、粘性を持ち糖質の吸収速度を遅らせる作用のある水溶性食物繊維の2種類があります。
前者は主に穀類・野菜・未熟な果物に含まれており、後者は熟した果物・こんにゃく・海藻類に含まれます。
一人暮らしや忙しい生活だと、なかなか多くの種類の食材を使うことが難しいかもしれません。
しかし、1つの料理にいくつか取り入れてみたり、おやつに果物を取り入れるなどしてできることから始めましょう。
甘い飲み物を控える
実は盲点なのが、飲み物です。
せっかく運動したり、食事に気をつけても、コーラやサイダーなどの甘い炭酸水やスポーツ飲料、タピオカなどを毎日飲んでいたら、知らず知らずのうちにカロリーを摂取することになります。
無糖の飲み物や、お茶や水に慣れるのもぽっこりお腹と離れる良い方法です。
運動編
カロリーの過剰摂取と運動不足でつくのが皮下脂肪。偏った食生活でつくのが内臓脂肪。
特に、女性は皮下脂肪に悩まされているケースが多いですが、内臓脂肪も病気を引き起こすので甘くみてはいけません。
皮下脂肪は内臓脂肪に比べて落ちにくいのが特徴です。
なぜなら脂肪は、役割の少ない内臓脂肪→腕やふくらはぎの皮下脂肪→最後に腰回りやお腹周りの皮下脂肪が燃える仕組みだからです。
お腹周りの脂肪は私たちの体温を維持したり外部の衝撃から守るために、必死でへばりついています。
筋トレ
やはり、筋肉にアプローチするのは有効的です。
初心者でも始めやすいのが、プランクポーズという腕立て伏せのような状態でキープするものです。
お尻だけ上がったり、逆におへそから力が抜けないように一枚の板のようになります。
初めてやる方は10秒でもきついかもしれませんが、短い時間でもいいので継続することがポイントです。
1週間もすれば、1分キープが簡単にできます。
お腹周りが引き締まるのも時間の問題です。疑う前に楽しんでやってみてください。
もう一つは、じっくりスクワット。
早いスピードで数をこなすことよりも、20回をゆっくりじわじわと行ってみてください。
お尻を後ろに引くようにして、お腹で体を支えます。
お腹の力が抜けると腰の痛みにも繋がるので、勢いや反動ではなく動かしているところをイメージしながらやっていくと効果があります。
注意点

私たちの体は、性格と同じで一人一人違います。
自分に会う方法を見つけて楽しめなければ、追い込んで傷つけるだけです。
目先の結果だけでなく、その途中にいる自分自身に目を向けながら行ってみてください。
自分にあるのが皮下脂肪か内臓脂肪か分からなければ、詳しい方に相談してみてください。
その上で、筋トレや有酸素運動を取り入れることをお勧めします。
まとめ
下腹部のお肉は、永遠のテーマであると思います。
特に、妊娠出産を経験する女性は、それ以前もそれ以降もホルモンの関係で体は大きく変化しています。
時間が取れないストレスに目を向けるよりも、30分や10分を3回など自分のための時間を週に1回でも探してみてください。
筋トレを継続することで基礎代謝が上がれば、何をしていなくても消費するカロリーが増えていくので、何をすればいいか分からないという方はプランクにチャレンジしてみてください。
薄いお腹周りをイメージして一緒に頑張りましょう。