ダイエット基礎知識

歯を食いしばると、体にはどのような影響がある?

今、口の中で上下の歯は触れ合っていますか?

なかなか意識することがない部分ですが、触れ合っている方は、無意識のうちに歯を食いしばる傾向にあるかもしれません。

私たちがいきていく上で歯と歯が触れ合うのは、24時間の中でもわずか15~20分程度なんです。想像以上に短いですね。

そんな歯の食いしばり、どんな影響があるのでしょうか。

なぜ、歯を食い縛るのか

ストレス

主に、精神的なストレスが引き起こします。

恐れや怒り、羞恥心が心の奥底に溜まっていたり、自分の考えをはっきりと伝えられないもどかしさが知らず知らずのうちに自分を追い込んでいます。

その際、歯を食いしばることで抱いている感情を見ないようにしているのかもしれません。

また、何かを完璧にやり遂げようと必死になっていたり、頭の中で考えや感情を巡らせて余裕をなくしていることも力みに繋がっていきます。

スポーツ(集中する時)

激しい運動をする方には多く見られるのですが、体を支えたり、何かを持ち上げたりする時に対象となる部分だけではなく顔周りの筋肉にも緊張が走ります。

その方が、瞬発的にパワーが溢れるからです。

身体的なアプローチの一環ではありますが、大きな負担がかかっています。

また仕事や家事の最中、趣味に没頭する時など、何かに集中している瞬間にも歯を食いしばる傾向にあります。

自分の意識があるうちであれば、意識的に癖に気づいて口元を緩める努力はできますが。

しかし、この行為が体(筋肉)に記憶されて、寝ている間にも起こりやすくなってしまいます。

歯を食いしばると・・・

歯にダメージを与える

強い衝撃でなくても、常に力がかかることで歯の表面がすり減ったり、欠けていきます。

すると、歯はえぐれていき虫歯や、知覚過敏を引き起こします。

また、すでに治療済みの歯があった場合も治療部分が破壊されて、再び歯医者に通うということも起きかねません。

口が開きにくくなる

朝起きたばかりなのに、なんだか顔まわりが強張っていたり顎のラインが重いのは、寝ている間に歯を食いしばっていたり、歯ぎしりをしているのかもしれません。

寝ている間は、無意識なので完全に防ぐのは難しいかもしれませんが、夜寝る前の過ごし方が鍵を握ります。

仕事のことや家事など、悩み事や心配事、反省の気持ちで心を満たすのではなく、感謝できることを探して見たり、好きな音楽やアロマを焚いて五感でリラックスしてみてください。

特別なことをしなくていいのです。

ただ、ぼーっと目をつぶり深呼吸するだけ。お試しあれ。

肩こりや頭痛を引き起こす

マッサージをしても整体に行っても、良くならないなぁと感じている人は多いのではないでしょうか。

無関係かと思いきや、密接に関わっています。

咀嚼筋の一種で咬筋(こうきん)と呼ばれるフェイスラインの少し上のあたり(頬骨と下顎の角に接している部分)に存在する筋肉と、

これまた咀嚼筋の一種である側頭筋(耳の中心の上あたりからこめかみの部分)と呼ばれる筋肉が、歯の食いしばりによって緊張状態になります。

それにより頭は締め付けられるように痛み、顔の血流も悪くなってむくみや痛みを引き起こしています。

歯ぎしりの際に使われる筋肉は、顎や肩、首に繋がっているので、このような状態に陥ります。

歯の食いしばりに気づいたら

ストレス解消に取り組む

精神的な疲れが原因かもしれないと感じている方は、まず生活習慣を見直しましょう。

歯の食いしばりなのに、そんなバカな!と思わずに、その原因を知ることが大切です。

歯の食いしばりや歯ぎしりは、あなたに「疲れた、休みたい」というサインを送っているに過ぎません。

決まった時間に起きて、太陽の光を浴びる

なかなか寝付けない、浅い眠りが続いているというのも体も心も休まっていない証拠です。

夜になって眠気が来るように、朝の時間の過ごし方を少し工夫してみましょう。

窓を開けて、一杯のコーヒーや紅茶を飲んでみたり、15分だけストレッチをしてみたり、朝食に時間をかけてみるなんていうのもいいですね。

適度に体を動かしてみる

汗がたくさん出るほどやらなくてもいいんです。

終わった時に爽快感を得られて、また明日もやりたいなと思える強度で取り組んでみましょう。

健康指数を上げることはもちろんですが、運動は心の変化をももたらします。

体の中の巡りが良くなって、気持ちが前向きになります。

食生活を見直す

私たちは、食べたものでできています。

どんなに体を動かそうと、毎日コンビニやファーストフードなどの食事では、体にとって必要な栄養素が届いているとは言えません。

満腹感が得られなかったり、便秘や下痢になったり、イライラするのは、食生活の乱れが原因の場合があります。

ストレスに負けないためにも、口に入れるものから整えていきましょう。

専門家に相談する

思い当たる節がなく、癖になっているようなら、早めに歯医者さんに行きましょう。

今は平気でも、何週間後・何ヶ月後・・・どんな形で悪影響を及ぼすか分かりません。

食事を美味しく食べるためには、歯は大切な存在です。

家族や友人と会話をするにも、重要な役割を持ちます。

健康に過ごすためにも、放置せずに専門家の意見を聞いてみましょう。

注意点

成人だけでなく、小さなお子様にもあり得るものです。

歯の形は当然のことながら、顎周りの疲れや変形、歯周病や虫歯の原因にもなりかねません。

お子様に少しでも異変があれば、歯医者さんの指示を仰ぐことをお勧めします。

まとめ

多くの人が経験のある歯の食いしばり。

癖やその場だけだと軽くみられがちな行動ですが、歯ぎしりに至るまでには何かしらの原因があり、それによって引き起こされる症状まで存在します。

手遅れになる前に、ご自身を労わるつもりで向き合ってみてください。