何かとダイエッターの頭をいっぱいにする、体脂肪や体脂肪率という言葉。
脂肪ってついているだけで悪のように思いますよね。
最近では「隠れ肥満」と呼ばれる、見た目はスレンダーなのに実は体脂肪率が高いという人も増えて来ました。
脂肪は一体どこから来て、人間にどのような影響を与えるのか気になるところですね。
一緒に探っていきましょう。
体脂肪と体脂肪率とは?

主に、生活習慣病のリスクを高める内臓脂肪と生活習慣病のリスクは低いものの、一度ついたら落ちにくい皮下脂肪を合わせたものを言います。
肥満の元と考え敵視しがちですが、私たちの体の機能を正常に保つために、ホルモンなどの物質を作り出しています。
特に女性は生理周期や妊娠・出産を乗り越えるにあたって、体脂肪は必要不可欠なのです。
また、正常の体脂肪はエネルギー源を蓄えて体温を保ったり、衝撃から内臓を守る働きも担っています。
一方、体脂肪率は、体の脂肪が占める割合を指し、
一般的に、
「体脂肪(kg)÷体重(kg)×100」
で表されるのですが、ご自身の体脂肪を把握している人は少ないでしょう。
近年では、体組成計と呼ばれる計測器が普及し自宅で簡単に体脂肪率を知ることができるようになりました。
ただし、メーカーによって算出される数字に違いがある他、起床後とお風呂上がりなど時間帯によっても異なります。
それを念頭に置いて、毎日ほぼ同じ条件で計測することが理想的です。
体脂肪が増える原因

① 甘いものを食べすぎている
揚げ物や脂身などを避けることはあっても、「デザートは別腹」という人は多いでしょう。
ケーキや、チョコレート、菓子パン、フラペチーノなどのドリンクには砂糖がたっぷり使われています。
この糖質が脂身へと進化していくのです。
糖質は、砂糖や米、パン、麺類に含まれて降り日常生活では私たちのすぐそばにいます。
これらを摂取すると、胃や小腸などでブドウ糖として分解されます。
適正の量であればエネルギー源となりますが、過剰摂取した場合ブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなり、一生懸命血糖値を下げようとインスリンというホルモンが働きます。
その際、ブドウ糖は筋肉や脂肪細胞に吸収されますが、良かれと思って避けていた脂身と同じ成分に変化するのです。
糖分の過剰摂取が、体脂肪増加につながると言っても過言ではありません。
② 活動量が少ない
分かりやすい例が、野球やサッカーなど部活動を引退した選手がその後も現役時代と同じくらいのカロリー摂取をしていた場合の数値の変化です。
激しい練習を毎日繰り返せば、消費カロリーは増えます。
それを補うようにカロリーを摂取するサイクルが出来上がっているので、筋肉で体重が増えることはあっても体脂肪の量が増えることはあまりないでしょう。
このように、自分の1日の活動に合った摂取量であれば、大きな増減は生まれないのです。
食べすぎてしまったと感じたら、一駅分歩いてみたり、音楽を聞きながらウォーキングをしたり、動画を参考に筋トレすることをおすすめします。
③ 早食いや遅い時間の食事になりがち
仕事が不規則で合ったり、忙しく過ごしているとどうしてもかきこむようにご飯を食べたり、遅い時間になることもあるでしょう。
満腹中枢は、食事を開始してから約20分で働き始めると言われています。
よく噛み、よく味わうことできちんと満たされる感覚を知りましょう。
10分で済ませてしまうから、もっと食べたい・物足りないと感じてしまうのかもでしれません。
そして、遅い時間の食事は消化が追いつかないことが主な原因です。
疲れているから食べたらすぐ寝るという方も多いはずです。
なるべく消化しやすいものを選び、翌日の朝またはお昼にしっかり食べましょう。
22時~午前2時は体内の働きにより、脂肪を蓄えやすくなっています。
唐揚げやパスタなどはグッとこらえて、お野菜やタンパク質を中心にしていくといいですね。
痩せ型なのに、体脂肪が多いわけ

体重に惑わされている
今までお話ししてきた原因に加えて、体重の増減に一喜一憂している可能性が高いです。
特に、女子の皆さん。
痩せたとき、特に数字で表されると嬉しいですよね。その気持ち、よく分かります。
しかし、手っ取り早いからと食事を抜いたり、極端に食事の量を減らすと体は飢餓状態に陥り、ほんの少しの摂取量でも脂肪を蓄えようとします。
結果的に、全然食べていないのに太るということが起こるのです。
適正な量をバランスよく取り入れて、心も体も健康でなければ意味がありません。
消費カロリーが摂取カロリーを下回る
痩せているのに体脂肪が多い人は、皮下脂肪ではなく内臓脂肪が多いことも考えられます。
皮下脂肪に比べて、運動すれば減りやすいという朗報が!!
ウォーキングや軽めのジョギング(有酸素運動)で、燃やしていきましょう。
費用をかけずとも、何かのついでや自分の好きな時間に行えます。

おにぎりやパンなど単品の食事が多い
手っ取り早いからと簡単な食事にしていませんか。
糖分だけ脂質だけの食事では、筋力アップに必要な栄養を補いきれません。
鶏肉や卵などのタンパク質やビタミンを含む野菜、キノコや海藻などのミネラルを積極的に摂って体の内側から変えていきましょう。
今すぐでなくても、継続することで体は軽くなり見た目の変化にも拍車をかけるでしょう。
注意点
体脂肪率は、自宅で測る際に変動が大きいです。
たった一回の測定で決めるのではなく、一定の期間続ける必要があります。
また、脂肪は完全な敵ではありません。
減らしすぎは、骨粗鬆症や筋力低下、生理不順など私たちの体を不健康に導きます。
数字にとらわれ過ぎずに、見た目や洋服を使って判断する日があってもいいでしょう。
楽しみながら続けて行うことがポイントです。
まとめ
体重と見た目は比例しないと言いますが、体脂肪も当てはまるのではないでしょうか。
数字をぶら下げて歩くわけではないので、自分の心と体が一番過ごしやすい数値を目指してできることから始めましょう。
私なら、エスカレーターはやめて階段を選ぶようにするでしょう。
できることからコツコツと!
それでは、健康に気を付けてダイエットをしていきましょう!
